上級生徒殿、そうしたなさりようは、特志幼年学校生徒として自分の好みではありません。(新城直衛/皇国の守護者2)
皇国の守護者2巻、新城と同期の仲間とのやり取りから。
それはさておき、私は「嫌い」と言う言葉があまり好きではありません。むしろ苦手です。
その対象が食べ物でも仕事でも人物でも。
嫌いだ嫌いだと言っていれば、ますます嫌いになるだけで、急に好きになったり問題が解決したりすることはまずありません。
嫌いだ、と言ったところで何が変わるワケでもなく、ただ言った人間の印象が悪くなるだけなのです。
脳と言うのは主語を認識しないという話があり、「嫌い」の対象が自分以外であってもネガティブなイメージを心に湧かせてしまいます。
「嫌い」と言う言葉は相手だけでなく、周囲にも自分にもダメージを与えてしまう言葉なのです。
なので、私は「嫌い」という言葉をなるべく使わず、「苦手」とか「好きではない」、「好みではない」を使うように意識しています。
このシーンが特に印象に残っているのは、そうした理由かもしれません。
言葉を意識するってのは、大事なことなのです。
皇国の守護者2巻、新城と同期の仲間とのやり取りから。
「貴様、昔からそれが口癖だな」古賀は続けた。皇国の守護者の中でTOP10に入る好きな場面です。
「ほら、上級生徒に赤杉って嫌な奴がいただろう」
「ああ」槙が頷いた。「あの、嫌味な野郎。確か宮野木の家臣団じゃなかったか」
「それは忘れたが、ある日そいつに新城がからまれてな。まあ、こいつはてんから人を馬鹿にしているところがあるから無理もないんだが」
「そのときの答えが?」樋高が言った。
「上級生徒殿、そうしたなさりようは、特志幼年学校生徒として自分の好みではありません。」
「よく言ったなぁ」卵の黄身を啜っていた羽鳥が呆れたように感想を述べた。
「で、赤杉の野郎、どう答えた?」
「名前どおり真っ赤になったな。”ふさわしくない”ならわかるが、”好みではない”だからな。まるで大将閣下のお言葉よ。新城を滅茶苦茶に殴りつけた」
「それで貴様は何をしていた」とがめるような顔つきで槙が訊ねた。
「教官室のそばまで走って、大声で私闘だ私闘だと喚いて逃げた」
「それで野郎、放校になったのか」
それはさておき、私は「嫌い」と言う言葉があまり好きではありません。むしろ苦手です。
その対象が食べ物でも仕事でも人物でも。
嫌いだ嫌いだと言っていれば、ますます嫌いになるだけで、急に好きになったり問題が解決したりすることはまずありません。
嫌いだ、と言ったところで何が変わるワケでもなく、ただ言った人間の印象が悪くなるだけなのです。
脳と言うのは主語を認識しないという話があり、「嫌い」の対象が自分以外であってもネガティブなイメージを心に湧かせてしまいます。
「嫌い」と言う言葉は相手だけでなく、周囲にも自分にもダメージを与えてしまう言葉なのです。
なので、私は「嫌い」という言葉をなるべく使わず、「苦手」とか「好きではない」、「好みではない」を使うように意識しています。
このシーンが特に印象に残っているのは、そうした理由かもしれません。
言葉を意識するってのは、大事なことなのです。