第一の環境についての前提は、組織が何によって対価を得るのかを明らかにする (P.F.ドラッカー/『チェンジ・リーダーの条件』実践するドラッカー事業編より)

事業の定義は三つの要素からなる。
第一は、組織をとりまく環境である。
(中略)
第二は、組織の使命すなわち目的である。
(中略)
第三は、そのような使命を達成するために必要な強みついての前提である。

自らの事業が何によって対価を得るのかとは、外部の環境に対してどの様な影響(変化)を与えていくのか、と言うことだと思います。

単に世の中に求められているものを提供すると言うのも重要ですが、それを提供することによって社会にどのような影響を与え、変革を促すのか。
そう言ったところまで考えることが出来れば、ドラッカーの言う「変化の先頭に立つ」ことが出来るのではないと、私は思います。
難しいですけどね。

ちなみに、私の経営する会社は大きな括りでいえばITサービスの会社です。
業種的にはまだまだマイナーな「パソコンサポート」

21世紀は情報および知識の世紀である。
と言うのは誰の言葉だったか、学生時代に読んだ本の影響だと思いますが、ネットが社会インフラとなりつつある現在では、情報および知識というものが非常に重要な役割を担います。

ここで問題になるのが、デジタルデバイドなどとも呼ばれる情報格差。
パソコンはもちろんスマホやタブレットといった情報端末の活用度は、日常生活の充実度はもちろん、ビジネスの成否にも大きく影響しています。
つまり、環境的に言えば、広い意味での『パソコンサポート』の需要の裾野は年々広まっていると言うのが私の見解です。

パソコンサポートを事業の中心とする我々は、誰もが身近にICTを活用できるように支援することで対価を得る組織と言うことになります。

さらにはパソコンの出荷台数やネットワークの普及状況、新しいサービスの出現など、掘り下げればもっと多くの要因があります。
どこにどれだけコミットしていくのか。
組織をとりまく環境を分析するだけでも、多くのものが見えてきそうです。

先月書いた『あらゆる組織が、自らの事業についての定義をもたなければならない。』に引き続き、事業の定義について少し掘り下げて考えてみたくなり今日の言葉を選んでみました。
 
あなたの事業をとりまく環境は今どうなっていて、今後どうなって行くのでしょうか?
それを考えるだけでも事業の方向性が見えてくるのではないかと思います。

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