日に新たに、日々に新たに、又日に新たなり。

名言・故事・名セリフと駄文をお届けするIT経営コンサルタント川上賢人のブログ。自称『どちらかと言えば天才』がちょっと格好良い事とかを書いてみるチラシの裏。

    タグ:マネジメント

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    働く者が満足しても、仕事が生産的に行なわれなければ失敗である。逆に、仕事が生産的に行なわれても、人が生き生きと働けなければ失敗である (マネジメント エッセンシャル版/P.F.ドラッカー)

    企業活動を考えた場合、結果(利益)を重視するのか、過程(プロセス)や(職場)環境を重視するのかと言う話になりがちですが、ドラッカーは両立していなければ、どちらが不足しても失敗であると言っています。
    私もそう思います。

    収益を上げなければ、そもそも組織(会社)が維持できず、福利厚生などを充実させることは出来ません。
    当然、社会への貢献も難しいでしょう。 

    かといって、収益第一主義では必ずどこかに歪みが発生します。
    そして大抵の場合、その歪みは従業員や顧客に転化されます。

    従業員や顧客に転化すれば、短期的には収益を上げることが出来ても、組織(会社)を維持していくことは難しいでしょう。
    いづれ、従業員の士気が低下して組織が崩れるか、顧客からの支持を失って市場から退場せざるを得なくなります。

    しかし、従業員満足度のためにコストを掛けすぎることは、これもまた組織(会社)の存続を危うくすることになります。
    特に中小零細企業では、給与や福利厚生など従業員に還元できる資本には限度があります。
    そのバランスを差配するのが経営者や上級マネージャの役割ですが、それだけではやはり限度があります。

    ならば、何を以って従業員のモチベーションを引き出すのか。

    ドラッカー的には、仕事とは「人が働くことによって得られる結果」であり、労働とは「人の活動(プロセス)そのもの」だと述べています。
    そして、人と労働の関係について
    • 求める結果(仕事)が同じでも、働くリズムやスピード、持続力は人によって異なる。結果を得るための方法も複数存在する。
    • 人は働くことで何かを成し遂げようとする自己実現の手段である。
    • 人は働くことで社会との係わりを持つ。
    • 労働は生計を支えると同時に、社会の経済活動の基盤となる。
    と言っています。

    この辺りがヒントになるのは確かですが、具体的にどう活動していくべきなのか、まだまだ眠れない夜は続きそうです。

    マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則
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    機械の仕事と異なり、人の仕事は、スキルや判断の要素をまったく含まないものであってはならない。 (現代の経営/P.F.ドラッカー)

    人の能力や判断力には当然、個人差があります。もちろん、熟練度やモチベーションの違いなどもあるでしょう。
    それらを考慮しない組織は、短期的に利益を得ることが出来たとしても、長続きはしません。
    あたかも、経費の削減で一時的に帳簿上の利益を出したとしても、将来の売上には繋がらないのと同じ様にです。

    本来は、個々人の判断やスキル(強み)を活かせる仕事の割り当てをした方が、機械に任せられる仕事に人員を割り当てるようなライン仕事より生産性が上がりますよ、と言うものだと思います。
    一般的には、ライン方式からセル方式への転換と言われるものです。

    しかし、『機械の仕事と異なる』と言うのは、ついつい読み飛ばしてしまいそうな当たり前の一文ですが、実は大きな喚起点だと、私は思うのです。
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    特にサービス業が主流となりつつある現代では、『人』こそが重要な資源であり、それを最大限に活かすためには、人間の特性と言うものを考慮したマネジメントを行なわなければなりません。

    何故なら、『人』の行なうサービスは均質化することが出来ないからです。

    組織としてサービスの質の向上を目指すためには、属人的な強みを伸ばしつつ属人的な依存度を少なくする、相反する課題を解決する仕組み作りが必要になります。

    『人の仕事』をどのように認識し管理するのか、それは組織の3年後5年後に大きな影響を与えます。

    私はそう思います。

    新訳 現代の経営〈上〉 (ドラッカー選書)
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    組織といえども人それぞれがもつ弱みを克服することは出来ない。しかし組織は、人の弱みを意味のないものにすることが出来る。 (経営者の条件/P.F.ドラッカー)

    チームあるいは組織で仕事を行なう意味はここにあるのだと、私はそう思います。
     
    もちろん、そのためにはチームの運営、いわゆる『マネジメント』が重要になってくるワケですが。 

    チームが上手くまとまらなければ、1+1が1、あるいはマイナスにさえなってしまいます。
    しかし、チームを上手く活かすことが出来れば、1+1が3や4になります。
    メンバー1人1人の強みを活かすことで個々の弱みをカバーし、強みの相乗効果を得ることで、1+1が2以上の成果を生み出します。

    管理の対象が「人」であるため、これをすれば絶対大丈夫と言う方法はありませんが、絶対にダメな内容と言うのは数多く存在します。

    そして、生産性の悪い組織、雰囲気の悪いチーム、離職率の高い職場と言うのは、例外なくダメな管理を行なってしまっています。 

    己の欲せざる所は人に施すなかれ (論語) 

    これに尽きると思います。 
    あ、これはビジネスだけでなく個人でも重要ですね。

    新訳 経営者の条件 (ドラッカー選書)
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    いかなる決定においても、起こりうる将来に対して可能な限り備えておかなければならない。 (現代の経営/P.F.ドラッカー)

    一言で言うなら『備えあれば憂いなし』でしょうか。

    どのような決定(計画)をするにしても、将来を予測して備えておくことが重要だと、ドラッカーは説きます。
    まあ、それが難しいから世の多くの経営者が苦労しているんですけどね。
    個人のレベルでも、段取八分と言われるように、備え、事前の準備は重要です。経営であればなおさら、ですよね。

    経営者あるいは事業家の視点で言えば、景気がどうなるか、社会のトレンドがどうなるかという予測と共に、自分の携わる業界あるいは業種をどうシフトしていくのか、と言う視点も必要になってくると、私はそう思います。
    野心的に過ぎるでしょうか?

    以下駄文

    例えば、私の場合では経営者として『パソコンサポート』という事業を行っています。

    パソコンサポートと言う仕事自体、まだまだマイナーな仕事ですが、今後ますますその需要は増えていきます。
    中には、スマートフォンやタブレットが出てきてパソコンはもうダメだ、という近視眼的な弱音を吐く同業者も少なからずいますが、私の予測はまったく異なります。
    もちろん、単純にパソコンのみを対象にしていれば良いという内容では無くなっていくのは確かですが。

    詳細は割愛しますが、先日、CompTIAと言うIT資格団体の中の人とお話した際も、CompTIAでも似たような予測をしており、事実アメリカなどではすでにそのような流れになっている、と言うことでした。
    ちなみに、先日参加した某メーカーさんの内覧会のセミナーでも、意識してかどうかはわかりませんが、私の予測の前提となる傾向に向けての営業方針を話されていました。(ブログでは別の内容を記事にしましたが(^^;)

    さらに言えば、その予測の中で私は、パソコンサポートと言う職業の『キャリアパス』についても考えています。
    職業のキャリアパスが無ければ、その業界の技術者の層は薄くなってしまいます。
    技術者の層が薄ければ当然、業界も衰退していくことになります。
    そのために、職業としてのパソコンサポートと言うものをもっと確立することが重要だと考えています。

    これらはいずれパソコンサポート業協会の方でも啓発、普及を行なっていきたいと考えていますが、まずは自社である程度の成果なりカタチなりを作りたいと思って取り組んでいます。
    達成できているかどうかは別にして、世の中がどう変化していくのか、それに合わせて業界をどう変化させていくのか、それを意識して事業を行うことが重要だと、私はそう思います。

    私としては将来の予測に対する備え、のイメージだったのですが、書いていてふと、ドラッカーの
    『変化はコントロールできない。出来ることは、その先頭に立つことだけである(明日を支配するもの)』
    の方が近いかも、と思ってしまいました。
     
    どうも今日は、県外出張で長距離運転をしたため、アドレナリンが出すぎて文章が上手くまとまらないようです。
    機会があれば内容をまとめ直して改めて記事にしたいと思います。

    備え去れば憂いなし。諺って深いですよね。

    新訳 現代の経営〈上〉 (ドラッカー選書)
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    満足の行くコミュニティ作りに成功した組織は、人を引きつける。 (ピープルウェア/トム・デマルコ)

    人に対する投資を退職によって無駄にしないためには、社内にコミュニティを作り上げることが重要。
    そう言う事だと、私は思います。

    同じ職場で仕事をしていれば、多かれ少なかれ仲間意識と言うものが生れてくると思いますが、そういう仲間意識や共同体意識を、どうやってコミュニティに育て上げていくのか。
    これが出来ている組織と出来ていない組織では離職率や生産性に大きく差が出ます。

    以前に書いた、組織の学習能力は、組織がどの程度人を引きとめておけるかで決まる。  (ピープルウェア/トム・デマルコ) にも関連しますが、人を引きつけるコミュニティは離職者が減り、組織の学習能力が向上します。
    つまり、生産性の高い組織、長期にわたって成長できる組織を作るためには、コミュニティ作りは必須の条件と言えます。

    コミュニティは、仕事を通じて自動的に出来るわけではありません。
    チームやオフィスを指揮・監督するマネージャーやリーダーが作る努力をしなければなりません。
    しかし、マネージャーやリーダーの努力だけでは限界があります。
    マネージャーやリーダーがコミュニティを作りやすい環境や仕組みを用意するのは上位のマネージャーや経営者の仕事になります。

    コミュニティ作りは、大きな括りで言えば福利厚生になりますが、ハードウェアではなくソフトウェアです。
    大企業のような施設や設備、制度は必要ありません。
    そもそも、最近話題のgoogleやGMOの様な職場環境に憧れても、ほとんどの中小企業には不可能ですし。
    (法的な最低限度の福利厚生と、規模に合わせたプラスアルファは必要でしょうが・・・)

    コミュニティ作りに大事なのは、人間的なつながりだと、私はそう思います。
    もちろん、どんなコミュニティでも作れば良いというワケではないのですが、それはまた次の機会に。

    ピープルウエア 第2版 - ヤル気こそプロジェクト成功の鍵
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